お花が届く

　　　週1回ここに花束が届きます。何の花が届くかは届くまで分かりません。選べないんです。自らお店へ出歩けないので仕方ありません。施設に入る以前は近所の花屋を覗くのが好きでよく足を止めたものです。市販の花でなくとも我が家の庭に咲く花を数本きり取り好きな花瓶に生けるのは私の生活に欠かせないルーチンでした。季節が一度に部屋に満ちてくれるようで心がときめきました。この宅配システムは「ブルーミー」(https://www.instagram.com/bloomee/reel/Cxm-i6xPos0/)と銘打っています。

　　　　週1回訪ねてくださる友達が彼女の庭に自生する花々の何本かを持ってきてくれます。不揃いだったり萎れかけていたりしますが、私にはそれが嬉しいのです。施設では自然が遠いから一束のブーケがどんなに嬉しいことか！眺めていると花達の囁きが聞こえてきます。「この部屋暑いね。外に連れ出してあげたいけどな・・・」「外では焼けるから部屋にいる方が安全」確かに今年は沸騰の夏です。この熱さを乗り切れますよう祈るしかありません。昭和の夏の爽やかさはもう二度と帰ってはこないでしょう。我々が澄んだ空気、夜風を汚してしまったから。大きな犯罪を犯してしまいました。綺麗な空気や水を取り換えしたいです。