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変わりゆく町

成瀬巳喜男監督・松山善三脚本作品『乱れる』(1964年)、をゆくりなくも観る。昭和の生活を彷彿とさせる。彼はわが町の隣町にいて、息子さんが同じ学園の学生であった。黒沢明、市川崑監督も父兄であった。わが学園は東宝撮影所の近くにあったから、当時...
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暑い夏

今年の夏は昨年にも増して暑い。昨年国連では「沸騰の夏」と発表している。人間は環境に慣れて行く動物だから、我々は年々少しずつ慣れていくようだがこれも怖い。体温より高い気温の中で極普通の生活が出来るのか? 医学的にはかなりのストレスがかかる。熱...
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拘り

今朝も食堂で「朝一では紅茶が欲しい」と思ったが、ここで供されるのは煮出した茶色の番茶のみ。これはどの特養でも同じみたい。せめてお茶位は好みの物を頂きたいが・・・お金があればアールグレイでもオレンジペコでも買えるのだが・・・我慢するしかない。...
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虫の宿    秋の夜長

一昔前の今頃、庭の杏子の樹に、夜になると(青マツムシ)がリンリンと賑やかだった。叢にひっそりと宿る秋の虫の気配とは異質の、まるで鐘を叩くような音でその樹が鳴り始めた。夜中耳を打った。むしろ煩いくらい。細やかな叢には静かに秋の虫が集く(すだく...
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ムーンストーンの指輪  ある港町の思い出

気が滅入ると身につける指輪がある。乳白色(月色)の小さな石が嵌め込まれている指輪。若かりし頃夏休みに訪れた英国の鄙びた海辺の村で出会った)指輪。あの頃は自由な時間がたっぷりあった。総てが自分の思い通りになった(と思っていた)   一つの恋が...
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ほうずき市  ある夏の思い出

下町(浅草)の「ほうずき市」の映像はある夕方の思い出を蘇らせてくれる。かなり昔、友達数人と浅草に繰り出し市が立っている界隈を歩き回り見物したことがあった。「電気ブラン」とかで有名な店にも入り、その不思議な飲み物を舐めてみた。そんな遊びをして...
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Memory 思い出

自分には「思い出」しか残っていないとしみじみ思う事がある。80近い自分に「思い出」だけでも残っていれば良いとさえ。(物質的な金銭や宝石でなく)「思う・想う」という言葉の音は温かい。ついでに英語ではMemoryだが「思い出」に比すると質感が薄...
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何よりも楽しいこと

介護施設暮らしで最も楽しいことって「友達との会話:お話」かもしれません。特に少年少女時代の友達は無邪気な時代を共有しているので、裏表のない素直だった我が身を思い出せるし、自分が忘れてしまった気持や事柄を、友達が思い出させてくれます。80近く...
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虚しい時の処方箋

気持ちがどうしようもなく沈んでしまう時、虚しく空っぽに感じる時には、楽しかった思い出・時間を思い出すようにしています。好きな音、色、香り、味等です。口に苦いことも、いくらかは和らぐし許せるような気がしてくるからです。今頃は春の風、光、空気の...
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異文化の人

最近、異文化の人と日本人との摩擦・誤解による事件の報道が多いような気がしている。この数年で世界の人々の交流の様も大きく変化してきている。交通量も手段も数年前と比べると格段の差がある。移民達も国境を越えて自国の文化・風土を離れ他国へ逃れ、移住...